12月9日(土)。
大雪を過ぎ、冬という季節真っただ中ではありますが、ぽかぽかと陽射しが温かい陽気のこの日に『そば粉100%を愉しむパンとおやつ』第4回目、クリスマス企画が開催されました!
その教室の様子を、モリ乃ネスタッフのヒロミがお伝えいたします!
第4回目となる12月のテーマはクリスマスを迎えるのが楽しくなる「そば粉100%のシュトーレン」です。
日本でもクリスマスの定番スイーツとして知られるようになったシュトーレン。
砂糖に包まれた麗しい見た目から、白いおくるみに包まれた幼子のイエスをイメージしていると言われています。
クリスマスまで毎日スライスして食べることで、洋酒に漬け込んだドライフルーツの風味が徐々に生地になじみ、さらに美味しくなって「今日よりも明日」と、クリスマスまでの時間をより楽しめる、という素敵なドイツ発祥の伝統菓子です。
シュトーレンは、バターをたっぷり使った生地に、洋酒に漬けたドライフルーツやナッツを練りこんだリッチな味わいが特徴といわれていますが、今回のシュトーレンに使うのは植物性の素材のみ。
もちろん小麦粉ではなく、そば粉を100%使用しています。
とにかく、材料がこまこまと沢山!
それぞれの分量を、粉もののボール、液体のボール、ナッツのボール、ドライフルーツのボールと分けて、作業がスムーズにできるよう、丁寧に準備されていました。
まずは、その材料ひとつひとつの説明を、ともこ先生から詳しくお伺いしました。
酵母、リンゴジュースなど、それぞれこだわりの仕入れ先情報なども織り交ぜながら、素材の特徴やその下準備方法などもお話がありました。
今回のシュトーレンの特徴のひとつ!
「マジパン」の代わりに「干し芋」が入っています!
実は、本場ドイツではシュトレンのレシピが法律で決まっていて、そのレシピ通りに作らないと「シュトレン」と表記することが出来ないのだそうです。(ドイツ語では「シュトレン)」
レシピ通り作った「シュトレン」をアレンジすることで特定の材料の名称を「シュトレン」の前につけることもできて、その中のひとつが「マジパンシュトレン」。
マジパンを30%以上使用しているものだそうです。
マジパンは、粉末に挽いたアーモンドに砂糖、卵白などを入れてペースト状にしたもので、甘い餡のようなお菓子です。
今回は、このマジパンに見立てて干し芋が入りますので、「干し芋シュトレン」といったところでしょうか。w
こちらは、レーズン、イチジク、クランベリー、オレンジピールを事前に洋酒やスパイスなどと一緒に蒸して漬け込んだもの。
この漬け込み方にも工夫があって、できるだけ簡単に、そしてしっかりと漬け込めるようになっていました。
今回も!
この教室の特徴であります
まず、ご試食タイム。w
ともこ先生がつくってきてくださったシュトレンをスライスしたものをご試食いただきます。
生地よりも具材が多いシュトーレン!
しっとりずっしりとした一切れ。
でも、重たくない食べ心地。
クリスマスよりかなり前にすっかり食べきってしまいそうです。
液体のボールと粉もののボールを混ぜ合わせるポイントを教わりながら、早速作っていきます。
先生も、皆さんと同時進行で作っていくので、生地の様子などがわかりやすいのです。
生地を発酵させている間にナッツ類を粗く刻み、ドライフルーツと合わせておきます。
発酵が完了した生地とさらに混ぜ合わせて、あとは成形です。
大事な干し芋もカットして生地で巻き込みます。
クッキングペーパーで丁寧に包んで、オーブンで20分。
さらに、クッキングペーパーから出して10分焼き上げます。
今回は、3台のオーブンがフル稼働!
これで、時短できるので、ゆっくりとランチタイムに入れます。
さあ!
焼きあがりましたよ。
この段階でも美味しそう~。
でも、シュトーレンは、完成までにもうひと手間ありますので、そちらはランチの後に。
皆さんがシュトーレンを作っている間、ランチの仕度をするノブさん。
(豆棚にぽかぽかの陽射しがかかって、とても綺麗な時間でした。)
今回は、どんなランチなのでしょう~。
こちらは、ともこ先生がつくってきてくださった「そば粉のバケット」。
ランチとして一緒にいただきます。
ランチは、ビュッフェ形式で、皆さんに盛り付けていただきます。
そば粉のバケットは、ガレット用のまあるい鉄板で軽く表面を焼いていただきます。
そば粉のバケットとクリスマスカラーの、白、赤、グリーンをイメージしたワンプレートランチです!
・そば粉の豆乳シチュー 煎ったそばの実をのせて
・人参・ミニトマト・紅大豆の赤いマリネ
・季節の蒸し野菜 ピーナッツバタードレッシング添え
・ベビーリーフと紅大根のサラダ
・そば粉のバケット
そば粉のホワイトソースがベースのシチューは、ともこ先生のレシピに、ノブさんがアレンジしたもの。
具材に白花豆を加え、野菜ブイヨンの代わりに玉葱とマッシュルームの塩麹で味を調えています。
(ともこ先生のレシピは、著書『そば粉100%のおいしいパンとレシピ』にありますので、ご覧ください。)
優しい中に、いろんな味がする~。
蒸し野菜とグリーンリーフサラダに添えたドレッシングは、こちらもノブさんお手製の「ピーナッツバタードレッシング」。生落花生でつくったピーナッツバター(無糖)を使っています。
コクのある、蒸し野菜たちの味を引き立たせてくれるドレッシングですよ。
生落花生でつくるピーナッツバターの作り方は、モリ乃ネのホームページ『季節のレシピ』ブログにありますので、よかったら是非つくってみてください。
ランチタイムを経て、焼きあがり冷ましたシュトーレンの仕上げです。
たっぷ~りとシロップをしみ込ませていきます。
そして、仕上げのパウダーもたっぷりと数回に分けて振りかけて纏わせます。
これで、シュトーレンらしくなりましたね!
あとはしっかりとラップで包み、1日以上寝かせてからいただきます。
今回は、クリスマス特別企画として、ノブさんのラッピング講座~。も!
オリジナルデザインのクリスマスタグと、ノブさん宅の摘みたて、香るローズマリーを糸で結んで、ワックスペーパーバッグにリボン掛けをしていきます。
ちょっとしたひと手間で、素敵なラッピングができました。
贈り物にも喜ばれそうですね。
最後に、皆さんと、できたてシュトーレンと一緒に。
先にもお伝えした通り、シュトーレンはクリスマスまでの期間を、味が熟成していくことも楽しみながら、毎日一切れずついただきます。
シュトーレンをスライスするときは、端からではなく、まず真ん中から半分にして、その日に食べる分だけ中央部分から切り分けます。
残ったシュトーレンは、切り口同士を合わせ、空気に触れないようにラップなどで包んで保存するといいそうです。
ともこ先生いはく、この冬は気温が高いので、念のため冷蔵庫で保存を。とのことでした。
確かに、例年通りの感覚ではいられない気候が続いていますからね。
今回も、そば粉の可能性を、目で、頭で、手で、味で、再確認することができました。
シュトーレンは、美味しくてつい食べてしまって、皆さんクリスマスまでもたないのではないでしょうか。w
そば粉のバケットも、カリッとモチっとしていて、これまたいくらでも食べてしまいそうになるんです。
ランチでバケットを焼いていた、まあるい鉄板は、来年2月に予定しています『そば粉のガレット』を作る時に、またお目見えするそうですよ。
楽しみですね。
(詳細は、改めましてお知らせしますので、今しばらくお待ちくださいませ。)
ご参加くださいました皆さん、ありがとうございました。
よいクリスマスを~!
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『そば粉100%を愉しむパンとおやつ』は、そばの実カフェ「sora」の小池ともこさんを講師にお迎えし、グルテンを含まないそば粉のよさと魅力を伝える、そば粉100%のパンとおやつづくりの教室です。
グルテンフリーやビーガンの方にも安心して食べていただける、そば粉のパンや焼き菓子をお店で提供するとともに、そば粉が小麦粉のように必ず家庭にある素材となったら…と、日々研究し続けている小池ともこさん。
これまでも開催しているそば粉の教室には、そば粉の可能性と美味しさ、そしてともこさんのお人柄に魅了されて、日本中から熱心に通う人やそばに関わるプロの人が来るほど大人気。
その教室のベーシック編を、今秋からモリ乃ネキッチンスタジオでも開催することとなったのです!
毎月1回違ったテーマで開催予定ですので、お楽しみに!
(詳細につきましては、都度こちらのブログやインスタ、公式LINEにてお知らせいたします。)
小池ともこさんの2冊目のレシピ本『まいにち食べたい そば粉100%のおいしいパンとおやつ』が2023年10月に出版されました!
教室の際にも、1冊目『そば粉100%のおいしいパンとレシピ』とあわせて販売しています。
是非、手に取ってご覧ください。
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