5月25日(土)。
陽射しが燦燦と降り注ぐ爽やかな晴天のこの日、5月のそば粉の教室『そば粉100%を愉しむパンとおやつ』が開催されました。
その様子をモリ乃ネスタッフのヒロミがレポートします。
キッチンスタジオの窓辺には、先日のg to yさんとのコラボワークショップでyukoさんがつくったハーブの寄せ植えと、季節の花、紫陽花が活けられ、気持ちよさそうに太陽の陽射しを浴びていました。
今回は、そば粉100%でフォカッチャとピザをつくります。
同じ生地で形を変えれば、フォカッチャとピザ生地どちらもできるのだそうです!
グルテンがないそば粉でも、生地をのばしたり、丸めたり、成形パンがつくれるのですね。
これからつくるフォカッチャやピザ、材料などのお話をするともこ先生。
そして、ランチの仕度のことを考えながらも、先生のお話が気になって細かくメモをとるノブさん。
どこまでも勉強熱心。
今回の試食はともこ先生が焼いてきてくださったフォカッチャ。
「後程、焼きたてもお召し上がりいただけますが、時間をおいても美味しいので、よかったら食べ比べてみてくださいね。」
と、ともこ先生が促していましたが、この後のランチも控えているので、丁寧に袋に入ったフォカッチャは、皆さんお持ち帰り。w
各テーブルに準備された材料。
2名1組になってフォカッチャを3個ずつつくっていただきます。
今回ご用意いただいたそば粉は、300メッシュという「超微粉」の特製のもの。
通常市販されている中挽きの40メッシュでもつくれますが、その際には水分量の調整などが必要だそうです。
(こちらも丁寧にご教授いただきました)
いつも通り、にこやかな表情であまりにもさらりとおっしゃるのでつい聞き流しそうになってしまいますが、様々な研究をされたともこ先生だから伺うことができるお話がそこかしこに散りばめられていて、そば粉と向き合ってこられたともこ先生の「そば粉愛」を感じずにはいられないのです。
まずは、ともこ先生のデモンストレーション。
材料の混ぜ方、順番、生地の状態を確認しながら、皆さんもシミュレーションされていたと思います。
発酵は、レンジの発酵機能を使うこともできますが、今回は、お湯をはったボールと一緒にビニール袋に入れて行う方法を教えて下さいました。
発酵が完了した生地をボールから取り出して成形していきます。
ボールの底側の生地が上面になっているのですが、この様に編み目状になっていれば、しっかり発酵できているのだそうです。
手慣れた所作で、発酵を妨げない丸め方を説明しながら、美しく整えていくともこ先生。
見ているだけだと、簡単そうに見えてしまうから危険なんですよね~。w
もう一度袋に戻してベンチタイムをとります。
再度、取り出した生地を、ピザ生地とフォカッチャに分けて成形の仕上げをします。
そば粉の生地は、とても柔らかく、グルテンもないので、通常のピザ生地作りの様に、生地を回して伸ばしたりすることはないそうで、シートの上で、押さえながら少しずつ伸ばしていきます。
フォカッチャに生地には、オリーブオイル、塩をふり、指でしっかりと奥まで押し込んで穴をあけていきます。
この穴は、「フォカッチャ=平たく焼く」というフォカッチャの特徴で、押さえることによって、膨らみを抑えて平たい形状にするためだそうです。
このまま穴をあけずに焼けば、丸いテーブルパン、クープ(切れ目)を入れればバケットのように、模様も入れられるそうですよ。
石窯でピザを焼く時に「すっ!」と滑らすように生地を入れるように、オーブンの場合でも天板を上下逆さにセットをして入れる技も伝授してくださいました。
デモンストレーションの後は、皆さんの実習です。
生地を混ぜ、発酵を待つ間に、ともこ先生の「そば」のお話もあり、そばの実の構造や主成分、栄養価などについて詳しく説明いただきました。
ミネラル豊富なそばの実を、お豆感覚でお米と一緒に炊いたり、サラダやスープに具として入れると少しもっちりとした食感を楽しめ、さらに食物繊維もとることができます。
そば粉をそばがきにすることで、とろみをつけたり様々な料理にも活用できるとのことです。
この、応用範囲が広い「そば」に、目下はまっているひとりがノブさんです。
次々とチャレンジしている様子は、他のイベントレポートでもご紹介しております。
「そば」のお話の後は、発酵の具合や成形のカタチを確認しながら、皆さん楽しそうに生地づくりをされていました。
特に、そば粉の生地はとても柔らかいらしく、手で成形する時には、
ずっと、触ってたい~!
という声も聞こえてきました。w
その感触がとてもとても気になりましたが、「触らせてください」とは言えないので、想像しながら様子を見守っていたら…
この、皆さんが指で穴をあけるシーンの写真がたくさん撮れていました…w
お次はピザづくりです。
ピザは、先程生地作りのデモンストレーションをしましたので、前もってともこ先生が焼いてきてくださった生地にトッピングを。
今回のピザは、トマトソースなしのともこ先生おすすめのトッピング。
ベースは粒マスタードです。
玉ねぎ、マッシュルーム、アスパラガス、チーズをたっぷりとのせて、高温で5分焼きます。
フォカッチャが焼きあがってきました。
ポコポコした姿が可愛らしいですね。
こちらのフォカッチャは、ランチの時に召し上がっても、お持ち帰りいただいても~、とのことでしたので、一部の方は、少しカットして味見をされていました。
さあ、そろそろランチタイムになるので、ノブさんのキッチンでの仕度が最終段階になりましたよ。
こちらは、ともこ先生の著書にレシピが掲載されているそばの実入りトマトスープ。
そばの実をたっぷりとトッピングして仕上げていきます。
豆のハーブヨーグルト和えには、ディルの可愛らしい黄色い小花を飾ります。
カウンターに並べた料理を、皆さんにトレーに盛り付けていただきます。
そして!
焼きあがった、あつあつのピザをカットしてランチでいただきます。
美味しそう~。
この日のランチがこちら。
・そば粉のピザ(&フォカッチャ)
・そばの実入りピリ辛具だくさんトマトスープ
・豆(手亡)のハーブヨーグルト和え ディルの花を添えて
・白花豆入りトマト味噌の冷製ラタトゥユ
・バジル入り人参のラぺ
・グリーンリーフサラダ&ハーブドレッシング
さあて、ここまでのメニューには、何種類の野菜が入っているのでしょう?!
野菜のほか、きのこ、豆、ハーブなど、それぞれの食感や香り、彩りが多用されたランチは、いつものことながら、五感が喜ぶ品揃えですね。
そば粉のピザは、マッシュルームのうま味やアスパラガスの食感、マスタードの酸味が効いたあっさりした味わい。
丁度、スープやラタトゥユのトマトテイストにぴったりなピザでした!
(ビールと一緒にいただくのも美味しそう!)
そば粉の生地は柔らかで香ばしく、具材と一緒に口の中でほろほろと混ざり合い、主張しすぎない絶妙な調和を醸し出していました。
そば粉のフォカッチャは、たっぷりふりかけた塩の風味が程よく、しっかりとした食べ応えはありながら、口の中でほどけ、喉ごしのよい優しいパンでした。
教室では、ともこ先生の著書や、ランチに使用した豆の他、今回の材料の300メッシュのそば粉なども量り売りをしてくださいました。
10セット以上お求めになられたので、皆さんのご自宅の食卓にも並ぶのでしょうか。
こうして、そば粉が日常の台所に並ぶ日を目指すともこ先生の想いがつながっていくと嬉しいです。
ご参加くださいました皆さん、ありがとうございました!
皆さんの暮らしの中に、「そば」が当たり前にある風景が広がりますように。
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